2007-01-01から1年間の記事一覧

第六章 結び

さて、わたしが八十数年の人生で感じた不思議なもの「Ⅹ」について長々と書いてきました。 宇宙の中でも生物が存在しているという極めて稀な星であるこの地球という天体が生まれたのは、四十五億年前ぐらいのことであろうと推定されています。人類の誕生は百…

終焉の記 砂のつぶやき(16)

第五章 考察(2) 肉体が消滅するとき発せられる目に見えない「氣」が、特異点を突き抜け別次元に辿り着くのではなかろうか。 これは、単なるわたしの思い込み、仮説にすぎません。そんなことは考えられもしない、と一笑に付す方も居られるでしょうが、いろ…

終焉の記 砂のつぶやき(15)

第五章 考察(1) 仏像を拝んで念じていると伝わってくるもの、樹木に手を当てて念じていると伝わってくるもの、それは、電気、磁気のように目に見えない「氣」とつながっているようにわたしには思えます。現代科学は、月に人間を着地させ、宇宙ステーション…

終焉の記 砂のつぶやき(14)

第四章 不思議な出来事(6) その4、その他(2) 3、他人の経験 これまで、わたしの直接経験したことを述べてきました。 いろいろと書かれたものを読んだり話を聞いたりすると世間には不思議な話は無数にあるようです。 よく知られた話に、鹿児島知覧基…

終焉の記 砂のつぶやき(13)

第四章 不思議な出来事(5) その4、その他 1、沖縄の蝶 大東亜戦争で唯一国内戦となり、数多の無辜の住民を巻き添えにした沖縄の惨状は、後世になって記録をひもとくたびに胸が痛みます。 家内(澄子)の三兄は、この地で散華されましたので、平成八年十二…

終焉の記 砂のつぶやき(12)

第四章 不思議な出来事(4) その3、気象急変 1、三ヶ根山慰霊碑建立 わたしは、昭和十七年六月、所沢陸軍航空整備学校で少飛九期の課程を終えて、熊本県菊池飛行場にあった第百三教育飛行聯隊に赴任しました。 この部隊は、十八年九月、フィリッピンに移…

終焉の記 砂のつぶやき(11)

第四章 不思議な出来事(3) その2、「天泣」 サイパン島は、大東亜戦争開戦後三年を経過した昭和十九年七月、彼我圧倒的な物量の差によって戦闘に惨敗し、ついに玉砕した島です。 昭和十九年六月十五日、当時、絶対国防圈(けん)と呼称され重要地域の拠…

終焉の記 砂のつぶやき(10)

第四章、不思議な出来事(2) その1、「オバーチャンの蝶」のおはなし(2) オカルトの世界に、背後霊という言葉があるようですが、いわば、祖母ヒサはわたしの背後霊としてわたしを守っていて下さったような気がしていました。 子供のころより飛行機にあこ…

終焉の記 砂のつぶやき(9)

第四章 不思議な出来事(1) さて、いよいよこの本の主題である不思議な出来事のお話です。その1、「オバーチャンの蝶」のおはなし(1) 第二章「念」の「その1」で少し触れましたが、わたしの母方の祖母、草場ヒサ(明治二年―大正五年)は、鍋島佐賀藩…

終焉の記 砂のつぶやき(8)

第三章「念」について(3) その6、 京都に広隆寺というお寺があります。ここには、かの有名な「弥勒菩薩半跏像」があります。弥勒菩薩は、五十六億七千万年後にこの世に現れて、苦悩する者を救うと言われています。 像高八十四・二センチのこの像に出会っ…

終焉の記 砂のつぶやき(7)

第二章 念について(2) その4、 伊豆下田に唐人お吉の墓があります。もう三十数年の昔、一度訪れたことがありましてそのとき、江戸末期の安政のころにモダンなヘヤスタイルで写っているお吉の写真を見て憂いを含んだ近代的美人だな、と見とれた記憶があり…

終焉の記 砂のつぶやき(6)

第三章「念」について(1)日本人は、戦後国家の体制が大きく変わり、アメリカナイズされて何でも自由が一番とばかりに戦前の風習は一切合財放棄してしまい、神社・仏閣などにお参りすることも何か特別の行事のとき以外はしなくなりました。戦前は、神社・…

終焉の記 砂のつぶやき(5)

第二章 気功について(3) 樹木の氣(2) 平成八年のころからは、ネパールに毎年行くようになりその都度二、三ヶ月滞在しましたし、その後は、タイのチェンマイに行くようになり、ここも毎年行って二、三ヶ月ずつ滞在して、ここを基点にして中国雲南省昆明…

終焉の記 砂のつぶやき(4)

第二章 気功について(2) 樹木の氣(1) 生きとし生けるものすべて氣を発している、とは気の研究会の講習で教えられたことでした。 そのころのことですが、日光東照宮に向かって東の方、俗に裏日光と言われるところにある瀧尾神社に詣でたことがありました…

終焉の記 砂のつぶやき(3)

第二章 気功について気の研究会のこと この章では、気功について触れておきます。それは、わたしの不思議な経験を述べるための伏線として知っておいて頂きたいからであります。 「氣」 今から20年ほど前のころ「気功術」がはやったことがありました。中国…

終焉の記 砂のつぶやき(2)

第一章、長寿に恵まれたことについて平成十九年三月三十一日でわたしは満八十三歳を迎えます。 若いころ、わたしはこんなに長生きできるとは夢にも思っていませんでした。 もともと、あまり頑健な方ではなく幾つかの大病も経験しました。 父親は五十三歳、下…

終焉の記 砂のつぶやき(1)

わたしは平成十九年三月で満八十三歳を迎えました。 いつあの世に旅立っても不思議は無い年頃です。 長い人生で何回も不思議な経験をいたしましたので、それを記録して『終焉の記 砂のつぶやき』と題する小冊子を作成、わたしの葬儀の参列者に差し上げようと…

ナマステじじの旅話(46話)

あとがき タイ国北部のチェンマイという町に平成13年より平成18年まで毎年2、3ヶ月のショートステイをしておりました。 その間、本文に記載しましたように、チェンマイを基点に、チェンマイ周辺、いわゆるタイ北部ですが、そのめぼしい各都市を探勝し…

ナマステじじの旅話(45話)

チェンマイ滞在記(20) 日曜日のホコテンでかっぽれを踊った タイのチェンマイには平成十三年から行くようになりました。チェンマイ大学日本語学科で毎年日本祭が開催されるのですが平成十四年の一月末に開催された日本祭で初めて日本文化紹介で踊り、以後…

ナマステじじの旅話(44話)

チェンマイ滞在記(19) 江戸芸かっぽれの話 「かっぽれ」という日本伝統芸能の踊りがあります。今の若い人たちは、ほとんどの方が知りません。「かっぽれ」とはどこの踊りですか、と聞かれたことがあります。年配の方でも、「ああ、かっぽれ、かっぽれ、甘…

ナマステじじの旅話(43話)

チェンマイ滞在記(18) クンヨムの不思議(2)ふと、私の脳裏に過るものがあった。 「あなたには、日本人の血が混じっているのではないですか」 「はい、そう言う人もいますが、それは、はっきりしません。父も母も亡くなって今は確かめようもありません…

ナマステじじの旅話(42話)

チェンマイ滞在記(17) クンヨムの不思議(1)前号、チェンマイ滞在記(16)、「大東亜戦争当時のタイの情勢」のお終いに「ビルマ戦線で敗走時、傷病兵4700名が、タイ北部クンヨム、メーホンソンなどの野戦病院に送られ多くの兵が死んで行った。チェンマ…

ナマステじじの旅話(41話)

チェンマイ滞在記(16) 大東亜戦争当時のタイの情勢 大東亜戦争の緒戦から終戦までの間、タイ国は戦域の渦中にあってどのような経緯をたどったのであろうか。タイ国内に在った日本軍の動きはどうであったのか。ということについてごく簡単にその概要につい…

ナマステじじの旅話(40話)

チェンマイ滞在記(15) カンチャナブリ観光(2) 橋の下手に「戦争記念館」がある。内部は、シンガポール落城のときのオーストリア捕虜兵士たちが、食料不足、衛生状態劣悪な状況の中で労役に酷使された様子を再現している。 骨と皮ばかりになって横たわ…

ナマステじじの旅話(39話)

チェンマイ滞在記(14) カンチャナブリ観光(1) チェンマイにロングステーして居るうちに昔見た映画「戦場にかける橋」の舞台はカンチャナブリだ、ということを聞いて訪ねてみた。バンコクの南バス・ターミナルから2時間40分ほど、あまり特徴のないタイの…

ナマステじじの旅話(38話)

チェンマイ滞在記(13) 映画戦場に架ける橋のストーリ 今は昔、1957年、つまり昭和32年の英国映画にアカデミー賞作品、「戦場にかける橋」というのがあった。そしてその主題曲は「クワイ河マーチ」であった、ということを知っている方はもう少ないでし…

ナマステじじの旅話(37話)

チェンマイ滞在記(12)ロイ・カトーンの祭りチェンマイ事情もぼつぼつ終わりに近づいた。チェンマイはお祭りが多いが、今号ではロイ・カトーンのお祭りでのとんだハプニングを紹介したい。11月の満月とその前後の夜、つまり、日本で言えば14夜、15夜…

ナマステじじの旅話(36話)

チェンマイ滞在記(11) タイで遺失物が戻った話今号はチェンマイ滞在中の感動的なお話を紹介したい。 物に溢れた日本でさえ、車の中の遺失物が100%は戻らないであろう。一回の乗車賃が円にすると30円、60円と言うような稼ぎに心身をすり減らしてい…

ナマステじじの旅話(35話)

チェンマイ滞在記(10) からすとか犬の話 チェンマイではカラスを見かけませんよ。チェンマイに来てフト気付くとカラスが居ない。鳩はときどき見かけるが、あの貪欲なカラス奴らはどこに行ったのか。 ネパールでは、ヒンズー教徒が多いせいかカラスや鳩はご…

ナマステじじの旅話(34話)

チェンマイ滞在記(9) 変り種乗り物のお話(3) サムロウ タイ語で「サム」は3、「ロウ」は車輪のことだそうである。 日本で明治から昭和の初めのころまで一般大衆に愛された人力車と、自転車をくっ付けたような乗り物である。人力車を自転車で引っ張る、と形…